ためしてガッテンはNHK総合テレビの人気番組。腎臓病の真実を紹介しています。
ためしてガッテンとは、1995年4月5日からNHK総合テレビで放送されている生活情報番組です。毎回、私たちの身近な生活や食事のことなどの一つをテーマに取り上げ、NHKならでは?の最先端の科学や技術を駆使して、目からウロコの便利な情報を提供してくれます。ためしてガッテンが、長い間人気を保っているのは、他の民放と比べて、過剰な演出が少なく、冷静に、それでいてわかりやすく面白く番組が構成されているからだと思われます。以前までのためしてガッテンは、同じジャンルの二つのものを取り上げ、比較していくというスタイルでした。例えば、お茶とコーヒーなどです。しかし現在は、より深く掘り下げて伝えるためなのか、テーマは一つに絞られています。ためしてガッテンでは、雑誌などで大げさに取り上げられた健康食品などを、あらためて検証して、その信憑性を問い直すような内容もあります。また、健康法や、病気に関する情報がテーマの場合もあります。世の中には、実に様々な健康法や健康食品が存在していて、いったい何が体にとって良いのか分かりづらくなっています。ためしてガッテンは、そんな悩みを少しでも解消してくれる番組といえるでしょう。
ためしてガッテン2008年2月の放送では、2007年10月に放送された「腎臓病の真実」の続編がテーマでした。腎臓は、体内の老廃物を尿として排泄し、血液を奇麗に保ってくれるという機能を持った非常に大切な臓器の一つです。前回のためしてガッテンでは、その腎臓の機能が様々な理由で低下する慢性腎臓病が大きな問題になっているというものでした。しかも、その慢性腎臓病は、自覚症状がなく、知らない間に腎臓の機能がなくなっていき腎不全で死にいたることもあるという怖いものなのです。現在、日本では患者の予備軍にあたる隠れ腎臓病が2000万人以上もいると推定されていると、番組では伝えます。この新たな国民病となりつつある腎臓病とは、どんな予防法と対策があるのでしょうか。ためしてガッテンでは、まず商店街を歩く95人ランダムに慢性腎臓病の検査(血液・尿検査)を行いました。すると、なんとそのうちの21人が慢性腎臓病、37人が腎臓病予備軍だったことが明らかになります。すごい数字だと思いませんか?正常と診断されたのは37人だったのです。
ためしてガッテンの2008年2月の放送では、恐ろしい腎臓病をさらに詳しく見て行きます。そもそも、腎臓病はどうして起きるのでしょうか?血液中に過剰な糖分や脂肪分が増えてしまうと、腎臓の毛細血管のフィルターに負担がかかり、壊れてしまいます。すると、毛細血管は血液をろ過することができなくなってしまうというのです。ためしてガッテンでは、こうして毛細血管のフィルターの残りが60%〜30%まで減ってしまった軽い腎臓病の患者さんの、その後5年の経過を追っています。すると、なんとそのうちの24%のひとが脳卒中や心筋梗塞で死亡しているのです。1腎不全で人工透析や移植になった人はたったの1%でした。番組では、腎臓病を予防するには塩分を少なめに、タンパク質を十分に、カリウムを多めに取るということだといいます。治療法では、塩分、タンパク質、カリウムのいずれも少なめにということです。腎臓病対策とでは、予防と治療では、方法が異なるのですね。ためしてガッテンでは、腎臓機能を知るために必要な検査として、血清クレアチニンを紹介しています。健康診断でも、相談して別途料金を負担すれば、計測してくれることも多いようです。